エアコンや電気ストーブなど日常生活で使う電化製品の中には、消費電力が1000W(ワット)を超えるものが多くあります。
冬場や夏は温度調節のために1000W(ワット)の家電を利用するため、電気代が高く跳ね上がってしまう場合があるので注意が必要です。
そこで今回は、1000Wの家電について、電気代の目安を家電別に解説します。
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監修者 |
環境・エネルギー分野のビジネス推進や企業の社会貢献活動支援をしているRAUL株式会社 代表取締役社長。複数の社団法人で理事を務める他、環境省 地域再省蓄エネサービスイノベーション促進委員会の委員のひとりでもある。 著書に |
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Contents
1000Wはどのくらい?消費電力から電気代を計算するには?
単位について
電力会社の料金プランで使われている単位は「kWh」です。この単位では「1kW使ったとき、1時間あたりに発生する電気代」を意味します。
また、電化製品の消費電力は「kW(キロワット)」ではなく「W(ワット)」で記載されていることがほとんどです。
また、消費電力である「W」は、「電圧(V)×電流(A)」で計算されます。
電気代の計算方法
電気代を計算する式は「1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×料金単価(円/kWh)」です。
このときの使用時間の単位は時間(h)であるため、15分間使用したときは0.25時間として計算します。また、1時間あたりの電気の料金単価は地域や電力会社によって変わります。
今回の電気代を計算する際は、令和4年7月22日に改定された全国家庭電気製品公正取引協議会の基準である1kWhあたり31円(税込)※で統一しましょう。
同様に1000Wの電化製品を1日8時間利用した場合は、「1kW×8時間×31円(税込)」になるため248円(税込)になります。
1000Wの家電にはどんなものがある?
消費電力が1000Wの主な家電には、次のようなものが挙げられます。
- エアコン
- 掃除機
- ドライヤー
- 電気ポット
- ハロゲンヒーター
など
上記の家電でも1000Wはあくまでも目安で、それぞれの家電の使い方・運転モードによって、消費電力は異なるものがほとんどです。
例えば、エアコンは消費電力が比較的大きい電化製品であり、室温が急激に変化するような使い方をするときに大きくなり、室温の変化が小さいときや送風などの消費電力は小さいです。
掃除機やドライヤーであれば「強モード」で使うときに1000Wを超えますが、弱モードなどであれば消費電力は小さくなります。
消費電力が1000W前後の家電には、主に以下のような種類があります。
- エアコン:1000W~2000W
- 掃除機:1000W~1100W
- ドライヤー:600W~1200W
- 電気ポット:700W~1000W
- ハロゲンヒーター:300W~1000W
これらの電化製品は、それぞれ運転モードごとに消費電力が記載されていることが多いです。
1000Wの家電を使った際の電気代
エアコンの場合
先程の通り、エアコンはさまざまな条件によって消費電力が異なりますが、今回は1000Wで1時間使用した際の電気代を計算してみましょう。
計算式は「1kW(1000W)×1時間×31円」になるため、電気代は31円です。1日に8時間利用した場合、1日の電気代は248円、1ヶ月(30日間)利用すると7,440円になります。
エアコンはもともと消費電力が大きい家電であり、電気代も高くなりやすいため注意が必要です。そのため、消費電力を抑えられるように工夫して使いましょう。
1時間利用した場合 | 31円 |
---|---|
8時間利用した場合 | 248円 |
1ヶ月(30日)利用した場合 | 7,440円(8時間×30日) |
※価格は税込の目安
掃除機の場合
掃除機の場合はエアコンほど運転時間は長くなりません。1日に10分間使用したときの電気代を計算する式は「1kW(1000W)×10分(約0.16時間)×31円」になります。
しかし、自宅が広かったり部屋の数が多かったりすると、掃除機を利用する時間は長くなり、その分電気代も高くなります。
仮にエアコンと同じように掃除に1時間かかった場合であれば、1日の電気代は31円、1ヶ月の電気代は930円になります。
10分利用した場合 | 4.96円 |
---|---|
1ヶ月(30日)利用した場合 | 148.8円(10分×30日) |
※価格は税込の目安
ドライヤーの場合
ドライヤーの場合、電気代は運転モード以外にも髪を乾かす時間によって変わります。今回は1000Wの運転モードで5分間使用した場合の電気代を計算します。
計算式は「1kW(1000W)×5分(約0.08時間)×31円」であるため、電気代は2.48円です。このケースで1ヶ月間(30日間)ドライヤーを使用したとすると、電気代は74.4円となります。
ドライヤーの使用時間が10分の場合は、掃除機と同様に1日に10分間使用する場合は4.96円、20分の場合は9.92円です。
5分利用した場合 | 2.48円 |
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1ヶ月(30日)利用した場合 | 74.4円(5分×30日) |
※価格は税込の目安
電気ポットの場合
電気ポットは家電の中でも瞬間的な消費電力は大きいですが、持続時間は非常に短いです。中には1分ほどでお湯を沸かせる電気ポットもありますが、今回は3分間使用したとして計算します。
計算式は「1kW(1000W)×3分(約0.05時間)×31円」であるため電気代は1.55円です。1ヶ月間(30日間)利用したとしても46.5円しかかかりません。
お湯を沸かすときの消費電力よりも、温度を保つときの方が消費電力は小さいです。このようなケースでは、電気ケトルよりも保温機能がある電気ポットの方がおすすめです。
3分利用した場合 | 1.55円 |
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1ヶ月(30日)利用した場合 | 46.5円(3分×30日) |
※価格は税込の目安
ハロゲンヒーターの場合
ハロゲンヒーターを10分間使用したときの電気代を計算してみましょう。掃除機のときと同じであるため、計算式は「1kW(1000W)×10分(約0.16時間)×31円」です。
この式を計算すれば10分あたりの電気代は4.96円であり、1ヶ月(30日間)の電気代は148.8円です。しかし、冬の寒い日であれば使用時間は10分よりも長くなるでしょう。
エアコンと同様に長い時間使うことで電気代は高額になりやすいため、他の暖房器具と併用するのがおすすめです。
10分利用した場合 | 4.96円 |
---|---|
1ヶ月(30日)利用した場合 | 148.8円(10分×30日) |
※価格は税込の目安
1000W家電の電気代を節約する方法
エアコンの場合
エアコンを利用する際に、消費電力が上がるタイミングは、急激な温度変化があるときです。例えば、暑い部屋を冷ますときや、寒い部屋を暖める際に電力が大きくなります。
そのため、電気代を節約したいときは、設定温度に注意することが大切です。設定温度は、環境省の推奨温度である夏(冷房)は28度設定、冬(暖房)は20度にするとで、消費電力を抑えやすくなります。
例えば、短時間の外出であればエアコンを消さずにつけっぱなしにしたほうが、室温の差が生まれにくく節電になるケースがあります。
また、扇風機やサーキュレーターなどを使って部屋の空気を循環させる方法も、室温差が生まれにくくなり、消費電力を抑えられる有効な手段です。
暖かい空気は上方に、冷たい空気は下方に移動する性質があるため、サーキュレーターを冷房時に使うときはエアコンを背にするように置くと、たまった冷気が循環します。
掃除機の場合
掃除機の電気代が気になる場合は、まず掃除機をかける場所を見直すのがおすすめです。家の中には掃除機が適した場所とそうでない場所があるため、上手に使い分けましょう。
例えば、フローリングの床は専用のワイパーを使ったり、和室の畳はほうきを使ったりするのがおすすめです。
その都度使用する道具を変える手間はかかりますが、電気代は節約できます。他にも、掃除機を定期的に手入れするのも有効です。
また、掃除機を使うときは用途に応じて運転モードを使い分け、なるべくオン・オフの回数を減らすようにするのもおすすめです。
ドライヤーの場合
ドライヤーで節約したい場合は、なるべく使用時間を短くするように意識するのがポイントです。特に髪が長い人は、髪全体を乾かすのに時間がかかりやすいです。
まずは、タオルドライでできるだけ髪を乾かしましょう。髪が湿っている状態ではドライヤーの時間が長くなってしまいますが、できるだけタオルドライした後であればすぐ終わります。
また、お風呂上りの脱衣所は湿度が高くなりやすいため、髪が乾きにくい環境です。湿度が高い場所では効率良く乾かないため、湿度が低いところでドライヤーを使うのもおすすめです。
最後の仕上げの段階であればほとんど髪は乾いているため、温風を使わずに冷風を使うのがおすすめです。
電気ポットの場合
電気ポットはお湯を沸かすときの消費電力が大きいため、なるべく沸騰させないようにするのがポイントです。また、できるだけ保温時間を短くすることも大切です。
そのため、長時間保温するときは設定温度を低くすることや、お湯を使う回数が少ないときは電気ケトルでお湯を沸かした方がお得になる場合もあります。
ハロゲンヒーターの場合
ハロゲンヒーターは電源を入れてすぐ暖まることがメリットですが、空間全体を暖めるのは苦手です。そのため、ハロゲンヒーターで部屋を暖めようとすると電気代が高くなりやすいです。
部屋全体を暖める際にはエアコンやストーブが有効ですが、暖まるまでに時間がかかるためその間にハロゲンヒーターを使うのがおすすめです。
電気代を根本的に節約する3つのポイント
電力会社を見直す
電気代を根本的に節約したい場合は、電力会社を見直すのがおすすめです。電力会社を電力自由化以降に登場した新電力に切り替えることで、電気代を節約しやすいです。
その分の費用を活用し、低価格な料金で電力を供給できています。今までと電気の質も変わらないため、停電や電気が切れやすくなったりという可能性は低いでしょう。
契約プランを見直す
新電力を始めとする電力会社には、さまざまなユーザーに適した契約プランを提供しています。そのため、自身のライフスタイルに合ったプランに見直すことで電気代節約に効果的です。
電力会社の中には毎月発生する基本料金が無料のプランや、使用量に関係なく1kWhあたりの電気代が一律のものもあります。
電力会社の中には、家族が複数人おり消費電力が多い人向け、一人暮らしで消費電力が少ない人向けのプランなど、消費電力に応じたプランを提供している会社もあります。
古い家電は買い替える
消費電力が大きな家電を、何年も使い続けており古くなっている場合は買い替えるのも有効です。古い家電は経年劣化によりパフォーマンスが落ちているため、十分な性能を発揮できません。
また、最新の家電の方が古い家電よりも省エネ性能が高くなっているため、より少ない電力で運転できるようになっています。
消費電力が大きい家電の価格は安くありませんが、性能面や電気代などのコスト面を考えると買い替えた方がメリットは大きくなるでしょう。
電力会社を選ぶ際のコツ5つ
電力会社を選ぶ際には、事前に確認しておくべき項目があります。ここでは、電力会社を選ぶときのコツについて紹介します。
- 供給エリアを確認する
- 料金プランを確認する
- 支払方法を確認する
- 割引・特典を確認する
- 発電方法を確認する
1.供給エリアを確認する
電力会社を選ぶ際には、まずは自分が住んでいる地域が供給エリアであるかを確認しましょう。全国展開している会社もあれば、使用できる地域が限られている会社もあります。
2.料金プランを確認する
電力会社を選ぶときには、料金プランを確認しましょう。電力会社によって、基本料金や最低料金が設定されていなかったり、時間帯によって料金が違ったり、料金プランは異なります。
3.支払方法を確認する
電力会社によって、支払方法が異なるので、支払方法をチェックしましょう。
電力会社の中には、クレジットカードや口座振替での支払いに限られ、払込用紙で支払いできないところもあります。
4.割引・特典を確認する
電力会社を選ぶ際には、セット割引や特典を確認しましょう。電力会社によっては、ガスやインターネット、スマートフォンなどとセットで使用できるプランを用意しています。
- 引越しする人を対象に割引される
- ポイントやギフト券がもらえる
- 公共料金とセットで割引される
特典やキャンペーンも会社によってさまざまです。上記は、電力会社の主な特典・キャンペーンの一例ですので、参考にしてください。
5.発電方法を確認する
環境問題に興味があり、環境保全に貢献できる発電方法を選択したい人は、電力会社の発電方法を確認しましょう。
発電方法は、太陽光発電や地熱発電、バイオマス発電などの自然エネルギーを利用した電気を使用できるプランなど、さまざまです。
電気代を根本的に見直したい人におすすめの新電力会社3選
ここからは特に人気の高いおすすめな電力会社を厳選して紹介します。
※当ページの比較基準については「暮らしとお水」新電力会社のランキング根拠と比較基準をご覧ください
当記事で紹介している新電力会社の情報はこちらからご覧いただけます。
CDエナジーダイレクト
- 24時間受付可能で気軽に申し込みできる
- 「電気」「ガス」でセットで申し込むとお得になる
- 契約プランが豊富で自分に合ったプランを選びやすい
- 電気を利用するだけで料金の支払いに使えるカテエネポイントが貯まる
CDエナジーダイレクトは、電気の契約プランが多いのが魅力です。
CDエナジーダイレクトなら新電力会社に乗り換えても割引率が低いと一般的にいわれている単身世帯でも、節約しやすいです。
更にCDエナジーダイレクトでは、電気を使用するだけでカテエネポイントが貯まります。
基本料金(税込) |
※ベーシックでんきBの場合 |
電力量料金 (契約容量30A・1kWhにつき・税込) |
※ベーシックでんきBの場合 |
プラン |
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対応エリア | 東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・群馬・茨城・山梨・静岡県の富士川以東 ※マンション一括受電は供給対象外となります。 ※離島を除きます |
違約金 | 無料※一部プランを除く |
運営会社 | 株式会社CDエナジーダイレクト |
出典:公式サイト
おうちでんき
- スマホなどのソフトバンク回線とセット割引が受けられる
- ソフトバンク回線と電気料金の支払いをまとめられる
- AIが1ヶ月の電気代を予測してくれる
おうちでんきはソフトバンク回線とセットで利用するとお得です。
基本料金(税込) ※東京電力 | 30A:935.25円 |
電力量料金 ※東京電力 (契約容量30A・1kWhにつき・税込) |
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プラン |
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対応エリア |
管内 ※離島を除きます |
違約金 | 無料 ※解約事務手数料として550円(税込)必要 |
運営会社 | SBパワー株式会社 |
出典:公式サイト
Looopでんき
- 価格・サービス満足度ともに納得の実績1位※
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- 基本料金、解約金は全て無料
- 切替費用・工事不要
- 大手電力会社と変わらない安定的な電力供給
- ※公式ページ参照
Looopでんきは、新電力会社の中でも契約者数が多く信頼できる会社のひとつです。
Looopでんきは、基本料金が0円で従量制料金も段階制ではなく、30分ごとに変動する仕組みを採用しています。
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基本料金(税込) | 0円 |
電力量料金 (税込) | 30分ごとに変動 |
プラン |
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対応エリア |
※離島を除く |
違約金 | 無料 |
運営会社 | 株式会社Looop |
出典:公式サイト
よくある質問
まとめ
今回は、1000W(=1kWh)がどれぐらいのなのか、またその電気代や節約方法について徹底解説しました。1000Wの家電にはエアコン・掃除機・ポットなどがあり、その金額は1ヶ月につき8,000円ほどかかることがわかりましたね。
そこで大事にしたいのが節約です。少しでも電気代を減らすためにはこまめに電化製品をお手入れしたり、使いすぎないようにするのが重要です。
執筆者 暮らしとお水制作・運営チーム
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